グルテンフリーとは、小麦やライ麦、大麦などの穀物に含まれるたんぱく質の一種である「グルテン」を食事から除去する（含まない）食生活やライフスタイルのことです。 もともとは、グルテンを摂取すると体調不良を引き起こす特定の疾患（小麦アレルギー、セリアック病やグルテン過敏症など）を持つ人々にとって必要な食事療法として始まりました。 

日本では、食物アレルギーの原因食物として鶏卵、牛乳に次いで小麦が3番目に多いとされています。総じて、小麦アレルギーをはじめとするグルテン関連疾患は、現代社会において増加している重要な健康課題の一つと考えられます。

米粉の役割は、主に小麦粉の代替品として、安全かつ多様な食生活を可能にすることです。米はグルテンを含まないため、これらの疾患を持つ人々にとって非常に重要な食材となります。 

日本国内のグルテンフリー市場は成長傾向にあり、今後も拡大が見込まれています。2033年には3,000億円規模の市場になることが予測されています。 

１．健康志向の高まり
小麦アレルギーなどの疾病の有無にかかわらず、健康管理や美容目的でグルテンフリー食を選択する人が増えています。

２．高い認知度と低い実施率
グルテンフリーという言葉の認知率は約８割と高いものの、「現在実施している」人は5.4%程度に留まっています。 これは、まだ特定の疾患を持つ人や強い健康意識を持つ層が主なターゲットであることを示唆していますが、「グルテンフリー = 健康によい」と認識している潜在的な需要は大きいと推察できます。

３．農水省の支援
農林水産省も米粉の利用拡大を支援しており、国内で自給可能な米を原料としたグルテンフリー食品の開発が活発化しています。

遠賀米麺研究所が持つ「100％米粉のみを使用して麺（めん）を製造する技術」は、食品科学と製造技術における非常に高度で革新的な成果です。

その「技術」は、小麦粉の麺では当たり前のように存在していた「グルテン」という強力なつなぎがない状態で、麺としての形状、食感、調理耐性を実現した点にあります。